会長挨拶
昨年度に引き続き、会長を務めることとなりました、小金井市立小金井第二小学校 副校長の紅谷昌元です。
東京都内の公立小学校1,267校、義務教育学校8校、計1,275校の副校長の皆様と連携・協働し、「誰一人取り残さず、すべての子供が将来への希望を持って自ら伸び、育つ教育」の実現に向けて、今年度も邁進してまいります。1年間どうぞよろしくお願いいたします。
さて、ご承知のとおり、東京都公立小学校副校長会は、上記1,275校の副校長で構成される「職能団体」です。「職能団体」とは、副校長のように専門的な知識や技能を有する専門職が、自己の専門性の維持・向上、待遇や福利の改善、相互の親睦や支援、さらには社会への貢献を目指して組織される団体です。
本会では、この理念のもと、とりわけ「研究」と「要請」の二つの活動を柱として取り組んでまいりました。具体的には、研究発表大会、講演会、幹事研修会、親睦会といった研究活動、関係機関への提案・要望を行う要請活動、そして会報・広報誌の発行による広報活動などを展開しています。
まず、「研究」活動についてです。現在、本会では全国公立学校教頭会の第13期全国統一研究主題「未来を切り拓く力を育む 魅力ある学校づくり」の実現に向けて、各種研究を推進しています。今年度の全国公立学校教頭会研究大会および関東甲信越地区公立学校教頭会研究大会は、令和7年7月31日と8月1日に茨城県水戸市で合同開催されます。なお、今大会では、杉並区が東京都の代表として第3分科会で発表いたしますので、参加割り当てのある方は、ぜひ、ご参会いただければと存じます。
また、令和8年2月10日には、国立オリンピック記念青少年総合センターにて、第66回 東京都公立小学校副校長会研究発表大会を予定しています。さらに、各ブロックの副校長会による研究発表会の開催も推奨し、地区ごとの研究の深化を支援しています。
次に、「要請」活動についてです。本会では、より良い学校教育の実現や職場環境の改善を目指し、各地区の副校長会から寄せられた意見を取りまとめ、関係機関に提言を行っています。こうした活動を通じて、本会の提言が教育環境の改善に実際に反映される事例も増えており、東京都全体の教育の質向上に貢献しています。今後も、働きやすい環境の整備に向けて、積極的な提案ができるよう取り組みを続けてまいります。
一方で、「副校長は多忙で研究をする余裕がない」「提言しても改善されない」といった声があることも承知しております。しかし、副校長としての資質・能力の向上や、学校現場が抱える課題の解決は、決して一朝一夕に成し遂げられるものではありません。だからこそ、副校長同士がつながり、連携しながら取り組んでいくことが大切です。
そのため、本会では、研究大会に加え、各地区副校長会の幹事が一堂に会する「幹事研修会」を開催しています。ここでは、日々の業務や現場の課題について情報を交換し合い、講演会などを通じて学びを深め、各地区間の交流と親睦を図っています。幹事の皆様には、各地区の代表として、他地区の取り組みや情報をもち帰って共有いただくことで、地域全体の副校長の力量向上につなげていただければ幸いです。
最後に、東京都公立小学校副校長会は、組織のさらなる強化と副校長の社会的地位向上を目指し、副校長一人一人がやりがいをもって職務に取り組めるよう、役員一同、全力で取り組んでまいります。今後とも、皆様のご支援とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
