東京都公立小学校副校長会

活動方針

令和7年度活動方針

先行きが不透明で、将来の予測が困難な時代において、学校を取り巻く環境はさらに厳しさを増している。東京都で、数年前より課題となっていた教員の人材不足が全国的な問題となり、教員採用への応募者減少に歯止めがかかっていない。若手教員を中心に、病休に入る教員や離職する教員も増加傾向にある。また、教員の大量採用世代が管理職選考を受験する年齢となり、経験の浅い副校長も増えている。

このような状況において、全国公立学校教頭会第13全国統一研究主題「未来を切り拓く力を育む 魅力ある学校づくり」は3年次を迎え、この研究主題の最終年度となる。東京都教育委員会は、令和6年3月、「東京都教育ビジョン(第5次)」を策定した。そこには、「東京都が目指す教育」のための取り組むべき柱として、「自ら未来を切り拓く力の育成」、「誰一人取り残さないきめ細やかな教育の充実」、「子供たちの学びを支える教職員・学校の力の強化」を掲げ、その達成に向けて、【12の「基本的な方針」】と【30の「今後5か年の施策展開の方向性」が示されている。

1 研究活動の推進

2 要請活動の推進

3 組織の強化と関係諸団体との連携


私たち東京都公立小学校副校長会は、このビジョンを実現するために、新しい時代の教育に対応できる提言能力をもつ職能団体として創意工夫を重ね、次の3つの視点をもって活動を推進していく。

 

1 研究活動の推進

(教育基本法9条)に、「法律に定める学校の教員は、自己の崇高な使命を深く自覚し、絶えず研究と修養に励み、その職責の遂行に努めなければならない。」と定められている。この条文は教諭や主任教諭•主幹教諭にのみ課されるものではなく、副校長にも課されている。

  コロナ禍では、対面で実施することができなかった研究大会や研修活動が、令和5年度より少しずつ戻り、現在は以前のように活動できつつある。一方で、副校長激務により研究活動まで手が回らない現状から、研究活動そのものを行う必要があるのかという声もあると聞く。しかし、「自ら未来を切り拓く力の育成」、「誰一人取り残さないきめ細やかな教育の充実」、「子供たちの学びを支える教職員・学校の力の強化」をしていくためには、副校長が研究・研鑽を積むことは不可欠である。

全国公立学校教頭会(全公教)や、東京都公立学校副校長会が推進する研究は自主的なものである。全公教は、「教育課程に関する課題」、「子供の発達に関する課題」、「教室環境整備に関する課題」、「組織・運営に関する課題」、「教員の専門性に関する課題」、「副校長・教頭の職務内容や職務機能に迫る課題」の6つを示しており、研究活動を進める上での「主題の設定」の一助となる。私たち副校長は、研究活動の推進を通して、自らの教育管理職としての資質・能力を向上させ、日常の職務のより円滑な遂行と教育活動の充実を図っていく必要がある。そして、「魅力ある学校づくり」をリードしていく責任がある。

そのために、以下の活動を推進する。

(1) 東京都公立小学校副校長会研究発表大会の充実

(2) 全国公立学校教頭会研究大会・関東甲信越地区研究大会への参加、要請活動の推進

(3) 各ブロック別に行っている研究発表会及び地区副校長会の研究活動への支援

 

2 要請活動の推進

  私たちは現在の教育課題に対し、教育行政と協調し実現可能な提言を行うことにより、よりよい教育活動・教育環境をつくり出すことを目指す。各関係方面に要請活動を行うことで東京都公立小学校副校長会の存在意義を高める。

令和6年度は、各地区の幹事の皆様にそれぞれの地区の課題を挙げてもらい、役

員が集約し、その結果をとりまとめ、以下の点を要請した。


(1)副校長の職務内容や処遇を改善するための施策の実現


     ① 講師・臨時的任用教員を適切に配置するための措置の改善

② 19学級以上の学校の副校長の複数配置

③ 勤務管理(出勤簿・休暇申請書を含む校務・事務処理)のICT

④ 副校長補佐の全校配置

(2)児童一人一人へのきめ細やかな教育活動を充実させるための施策の実現

① 学校規模(学級数)による講師任用時数格差の是正

② スクールロイヤーの全地区一定数の配置

(3)教育環境条件を改善するための施策の実現

① メッセージ機能付き電話の全校配置

② 教職員アウトリーチ型相談の改善

③ 都内全校の給食室にエアコン設置の要望 

   令和7年度も同様の取組を行い、各地区からの現状・課題・要望等をとりまと

め、各関係方面への要請活動を行っていく。

 

3 組織の強化と関係諸団体との連携

  私たちは、副校長同士の関係を強化し、関係諸機関と協力することにより、自らの職能を高め、それを発揮できる環境づくりを推進する。

(1)  会員相互の連携強化

    各地区の情報共有を通した、東京都公立小学校副校長会の組織強化

    機関誌「東京の副校長」並びに「副校長だより」を通じた広報活動の充実

(2)  関係諸機関との連携

    東京都公立小学校長会・東京都教育委員会との連携

    東京都議会各派への要請活動の継続

    東京都公立中学校副校長会との連携

    退職教頭・副校長会との連携

東京都公立小学校副校長会(都小副校長会)は、都内の公立小学校・義務教育学校の副校長で組織する職能団体です。

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